ちょい古空冷スクーターアドレスV125のエンジンは過酷な環境下にある!?
日常生活の脚としてこれ以上無いほど便利な原付二種スクーター。特に都心の渋滞路では無双状態で走れること(交通違反には注意しましょう)もあり、その人気も納得なのだ。
現行モデルは水冷エンジンが増えてきており、その場合はエンジンオイルもある程度ロングライフが望めるのだが、空冷エンジンの場合、夏場は毎日過酷な状況下に置かれるため、かなり熱的に厳しいものがある。
さらにスクーターは発進から加速、交通の流れに乗って走っている時も常に高回転が維持されることになる。
つまり、エンジンオイルの劣化も早いということなのだ。
今回、オイル交換するアドレスV125は以前、私が故障車を1万円で購入してきて自分で直したもので、過去のメンテ歴は不明。しかし、修理時に確認したところ、エンジンオイルはかなり減っていたし、汚れていたので、これまで手厚いメンテ環境に無かったことは明確だった。
購入後にステーターコイルを交換した際にエンジンオイルは交換したのだが、その時はフィルターは未交換だった。
そこで、オイルとフィルターに加えて、ストーレーナーのゴミの有無を確認してみることにした次第である。
アドレスV125のオイル交換手順
エンジンオイルのドレンボルトは車体右側のエンジン下に位置している。
14mmのレンチでドレンボルトを緩める。
オイル量は1リットルと少量なのでクルマのウォッシャー液が入っていたペットボトルの側面を切り抜いて簡易廃油受けに使用した。
廃油はボロ布に染み込ませて燃えるゴミとして処分。
油で汚れたペットボトルもリサイクルには回せないのでゴミとして処分した。
アドレスV125オイルフィルターの取り外し
スクーターなのにオイルフィルターをしっかり装備しているのがアドレスV125の素晴らしいところ。ただし交換はしづらい。
フィルターは車体左側に装備する。
フィルターを外すには駆動系のカバーのカバーを外す必要があり、エアクリーナーボックスの下固定ボルトも外す必要がある。
フィルターカバーのボルト3本を緩める。下2本を先に緩めるとオイルが排出しやすいかな?
カバーにはスプリングがついている。Oリングはエンジン側に張り付いていることもあるので確認しておく。
フィルターを取り外す。フィルターのオイル通路には小さなOリングが付いている。これを外し忘れたり、つけ忘れたりという例は非常に多いので注意する。
オイルストレーナーを分解清掃
オイルストレーナーは、通常エンジンオーバーホールの時などしか清掃する機会は無いが、アドレスV125はエンジン脇のカバー内に組み込まれており、簡単に清掃できる。
おそらく新車時から清掃されてないと思われるので、分解してみることにした。
ボルト2本を緩めてカバーを取り外す。
中に入っているストレーナーのネットフィルターを引き出す。
拍子抜けするほどゴミは少なかった。液体ガスケットのカスのようなものがチラホラ付着していたが、これは新車製造時のものだろう。エンジンオイルの循環には全く影響のないレベル。
ストレーナー部分に指を突っ込んで底をさらってみると、ややゴミが付着してきたので、しっかり清掃しておいた。
カバーのガスケットは破れることなくキレイに剥がれた。
パーツクリーナーで洗浄して、新しいガスケットを使って組み付ける。
アドレスV125オイルフィルターの組付け
オイルフィルター交換時、Oリング類は新品に交換する。
フィルターケース内を洗浄する。Oリングに薄くシリコングリスを塗布して組み付ける。
Oリングが確実にセットされていることを目で見て確認する。
オイルフィルターは穴が開いている方がエンジン側となる。
フィルターカバーのOリングを交換する。Oリングにはシリコングリスを塗布しておく。フィルターカバーのボルトを締め付けてパーツクリーナーで洗浄しておく。
最後にドレンボルトのワッシャー新品に交換して確実に締めておく。
エンジンオイルを注入
エンジンオイルを注入する。エンジンカバーには950mlと記載があるが、最初に1リットル入れて、少しエンジンをアイドリングさせるとフィルターケースにオイルが回ってオイル量が少し低下する。
その分を再度注入すると1.2リットルくらい入るようだ。
エンジンの静粛性が段違い!オイル交換は体感できるメンテナンスだ
オイル交換後はアイドリングのエンジンの静粛性がそれまでと段違いとなった。
少し感動を覚えるレベルである。
ただ、100kmも走るとその効果が薄れてきたのは明らかで、アイドリング時の音も振動も少しワイルド感が出てきてしまった。
アドレスV125は使用するオイル量も少ないので、今後は1500kmくらいのサイクルでオイル交換を行っていこうと思う。
そんなに乗らないので次の交換はまだまだ先になりそうだけれど……。