ドライブチェーンのグリスアップ前と後で明らかに走りに変化が現れる!
チェーン寿命と軽快な走りのためにこまめなグリスアップを
チェーンは専用のチェーンオイルを使ってグリスアップすることで寿命が永くなる。それにグリスアップ前と比べると明らかに走りが軽快になる。
チェーンのグリスアップ前に必ず清掃を!
チェーンオイルは粘度が高いので、走行中に砂利やホコリを吸着してしまう。
古いグリスが残ったまま鰻屋秘伝のたれみたいに継ぎ足し継ぎ足しでグリスアップを続けると、チェーンの動きが悪くなるし、残った砂利が研磨材となって、かえってチェーンやスプロケットの摩耗を進めてしまうことになりかねない。
だからこそ、チェーンのグリスアップ前にクリーンナップすることが肝要だ。
チェーン注油はチェーンの内側から
チェーンオイルが走行時の遠心力によって飛散することを少しでも防ぐため、チェーンの注油は必ずチェーンの内側から行う。
また、チェーンの注油箇所は、チェーンのプレートとプレートの間を両端と、真ん中のローラーの部分となる。
この3か所を内側全周でグリスアップを行い、最後に必ず余分なチェーンオイルを拭き取ってから走行するようにする。
積年の汚れが堆積したチェーン
セローのチェーンは積年の汚れが堆積していた。いちおう油分が残っているので、錆が発生する状況ではなかった。チェーンが錆びてしまうと、除去できないので交換するしか手が無くなってしまう。
チェーンオイルの飛散を防ぐ!
チェーンクリーナーやオイルがリヤタイヤに付着しないように、プラダン(ホームセンターなどで手に入る養生のための素材)でガードを作ってみることに。
リアハブの入るくぼみを切ってセットしただけ。これでリアタイやへの飛散を防ぐことができた。
チェーンメンテ時はエンジン始動絶対NG
一人で作業するなら良いのだが、二人以上で作業するときはキーを抜いておくか、キルスイッチをオフにしておくことをお勧めしたい。万が一エンジンが始動して後輪が回転すると、チェーンに巻き込まれて指を失うことにもなりかねない。
専用クリーナーでメンテスタート
チェーンの清掃は専用のチェーンクリーナーを使用する。特にシールチェーンは強力なクリーナーを使用すると、シールに封入されたグリスまで洗い流されてしまったり、ゴムシールを傷めることもある。
チェーン清掃は歯ブラシなどを使うか、専用の三面洗えるブラシが便利だ。ここでは歯ブラシで自作したものを使用した。
歯ブラシを熱で曲げて自作したブラシだが、なかなか使い勝手が良かった。
セットする方向を変えれば、チェーンの内側もしっかり洗える。
チェーンクリーナーでこびり付いた大きな汚れが落ちたところで、薄めた中性洗剤のスプレーでさらに細かく汚れを落としをすることに。そのままチェーンオイルを塗布しても良い。
中性洗剤を残さないように水洗いしてしっかり水分を拭き取っておく。コンプレッサーがあるなら水分を吹き飛ばしても良い。チェーンの水分と汚れをしっかりと拭き取ったらチェーンに注油する。
チェーンオイルをスプレーする際は、ノズル先端を下向きに曲げておくと良い。
そうすれば缶を立てた状態をキープし、スプレーを最も効率良く吹き出すことができる。
走り出すとチェーンオイルが遠心力で飛散するのでチェーンオイルは必ず内側からスプレーする。
注油箇所は写真の3か所。
注油が終わったら、後輪を手で回してチェーンオイルをしっかり行き渡らせる。仕上げに余分なチェーンオイルを拭き取って作業完了。
やっつけで作ったプラダンガードが用を成して、車体や足回りへの飛散を防ぐことができた。
清掃+グリスアップで結構な量のウエスを消費する。チェーン清掃用に汚れたウエスをストックしておくと良い。
チェーン注油で軽快感ある走りが蘇る!
チェーン注油は効果を体感しやすい作業である。走りは明らかに軽快なるし、チェーンの音も静かになるので、必ずや体感できるはずだ!?
ここでメンテしたのは
乗りっぱなしセロー
実走行3万2700kmで定期メンテ無し、空気いつ補充したか、オイルいつ交換したかもわからないほど日常の足として酷使されまくった車両。